北欧キッチン&インテリア スタジオ NOKKI(ノッキ)ショールームスタッフの小坪です。
ここ数年のマイホーム計画やキッチンリフォームのトレンドといえば、大容量・フロントオープン式の海外製食洗機。私のママ友は「ミーレが欲しいから家を建てることにした!」と話すくらい(!)、魅力的な設備機器です。ミーレの食洗機使用歴2年の私にとっても、忙しい毎日を乗り切るために、また家族との時間を大切にするために、本当に頼りになる相棒なのです。
さて、ミーレは海外製食洗機の代表格ですが、他にもボッシュやガゲナウ、ASKOにbekoなど実は様々な選択肢があります。機能や使い勝手を比較して、後悔しない食洗機選びをしましょう。福井県福井市のNOKKIショールームには、上記ブランドの海外製食洗機が勢ぞろい!実際に触れて、比較検討することが可能ですよ。
今回は国内シェアNo.1のミーレと世界シェアNo.1のボッシュを比べてみましょう。
ミーレの食洗機 人気の理由は?
日本は食洗機後進国?
国内で食洗機の普及が進むきっかけとなったのは、システムキッチンの流行です。ビルトイン式の食洗機の増加により1990〜2000年代以降、導入率を伸ばしてきました。
2024年3月末時点での内閣府の調査によると、食洗機の普及率は約37.1%です。一方、欧米では7割程度普及しており、日本は「食洗機後進国」と言われています。
※参照元:内閣府 消費動向調査(令和5 (2023)年 12 月実施分) 調査結果の要点
2000年代に建築された我が家のシステムキッチンにも、国内メーカーの食洗機が備え付けられていました。便利には違いないのですが、「セットしにくい・容量が少ない・結局フライパンや鍋は手洗い」という不満が…。実家にも同型のビルトイン食洗機がありますが、高齢の両親は「使いづらい」と言って開かずの扉になってしまっています。もったいないですね。
海外製食洗機のメリット・デメリット
それと比べてミーレをはじめとする海外製食洗機には、以下のようなメリットがあります。
- 大容量で1日分の食器をまとめて洗浄できる
- 広い庫内は食器やフライパンをセットしやすい
- 光熱費が節約できる
- 運転音が静かで家族の時間の邪魔にならない
ミーレは環境先進国のドイツ製。水道代が節約でき、実はとてもエコなので家計にも優しいのです。
一方デメリットとして挙げられるのは、
- 国産食洗機よりも大型な分、キッチン収納のスペースが少なくなる
- すべてのキッチンに適合するわけではなく、気に入った機種を入れることができないことも多い
これらのデメリットは、日本のキッチンに合わせたサイズ(幅45cm)のタイプを選択したり、オーダーキッチンで食洗機を含めて自由にプランニングすることで解消できます。
国内シェアNo.1のミーレと世界シェアNo.1のボッシュ
ミーレとボッシュはどちらもドイツ製のビルトイン食器洗い機
Miele(ミーレ)は、1899年にドイツで誕生したプレミアム家電ブランド。創業者の2人が「Immer Besser(常により良いものを)」を製品に刻み、今も大切なブランド理念として掲げられ忠実に守られています。
100年以上の歴史を重ねるミーレの製品は、品質が高く信頼性も抜群。使用テストは「期間20年」を想定して実施されています。
食器洗い機を含め、洗濯機・乾燥機・オーブンなどさまざまな家電に最新のテクノロジーを採用。分野を超えた「史上最高のブランド」として、性能・便利さ・デザイン・環境への配慮について大きな期待が寄せられています。
一方、BOSCH(ボッシュ)も長く愛され続けるドイツ製の食器洗い機。1886年にボッシュ・グループが誕生し、世界トップクラスの自動車機器サプライヤーとして成長を続け、1933年に家電市場へ進出しています。
現在は、ヨーロッパでの大型家電売上No.1に輝き、世界47カ国で愛されるように。食器洗い機についても、1964年に発売されてから販売台数が世界No.1となっています。
ミーレもボッシュも、キッチンカウンターの中に組み込んで設置する「ビルトイン型」の食洗機。卓上型よりも設置するのはハードルが高めですが、容量が大きくキッチンそのものがすっきり美しくなるのが魅力です。
※参照元:ミーレ・ジャパン株式会社(2024年2月時点)
※参照元:Bosch家電サイト|株式会社G-Place(2024年2月時点)
ミーレとボッシュの違い【洗浄機能編】
今回比較する機種は、どちらも幅60cmのドア面材取付タイプです。
ミーレ:G 7104 C SCi (W600)
ボッシュ:SMI4ZDS016(W600)
では、まずはじめに食洗機を選ぶうえで重要視したい「洗浄機能」について違いを見ていきましょう!
- 洗浄力
- 運転音
- 洗浄時間
- 乾燥方法
- プログラム終了後
あなたが使うシーンをイメージしながら、どちらがいいかを考えてみてくださいね。
比較結果
ミーレ | ボッシュ | |
洗浄力 | ⚪︎ | ⚪︎ |
運転音 | 37~44dB | 42dB |
洗浄時間 | 約70分~3時間30分 | 約70分~3時間55分 |
乾燥方法 | 外の空気を利用 | 洗浄時の発熱を利用 |
プログラム終了後 | ドアが開く | ドアが開かない |
洗浄力
ミーレの【ECOプログラム】は、とても少ない水量(8.4L)と電力量(0.29kWh)が特徴。60 °Cまでの給湯接続が可能で、これによって電力消費量を最大35 %削減し、プログラム運転時間を最大10 %削減することができます。
また食器などを傷めないように、センサーによって庫内の量を確認し最適な水量・電力量に自動調節します。
お急ぎのときに限らず、「QuickPowerWash (クイックパワーウォッシュ) 」という運転プログラムなら終了まで約1時間。2〜3分ですばやく溶ける専用のタブレット洗剤「UltraTabs All in 1」を使用することで効果は倍増し、短いすすぎ時間で高い洗浄性能を発揮します。
一方ボッシュの【エコ50℃】プログラムは、使用水量(9.5L)電力量(0.9kWh)とややミーレに劣る数値です。しかしミーレも給湯管に接続しない場合は、上記より消費電力量がアップします。
ミーレとボッシュの便利な機能としてタイマー(1時間単位)設定が可能です。ライフスタイルに合わせてお好きな時間に洗浄をスタートすることができます。万が一、運転中にドアを開けてしまったときは自動で運転が停止する安心機能もついています。
洗浄コースの比較を表にまとめました。
コースの内容 | ミーレ | ボッシュ |
エコモード | ⚪︎ | ⚪︎ |
強い汚れに集中 | ⚪︎ | ⚪︎ |
時間を短縮 | ⚪︎ | ⚪︎ |
割れ・傷つきやすいもの向け | ⚪︎ | ⚪︎ |
予洗いモード | × | ⚪︎ |
タイマー設定 | ⚪︎ | ⚪︎ |
庫内洗浄 | ⚪︎ | ⚪︎ |
どちらも機能性が高いので優秀ですね!ワイングラスなどの薄い食器のときは優しく洗ったり、こびりついた汚れに集中したり。センサーがついており、コースを選んで洗浄のスイッチを押せば、自動的に洗い上げてくれるのはとても頼りになるのではないでしょうか。
唯一の違いはボッシュに搭載されている「予洗いモード」。こちらを使用されたい方にとってはボッシュが優位になりますね。
運転音
洗浄中の運転音は、dB(デシベル)という単位で表します。洗浄中、あまりにもうるさいとリビングのテレビの音が聞こえなかったり会話がしにくかったりして困りますよね。
- ミーレ:37~44dB
- ボッシュ:42dB
両者ともモードによって差がありますが、おおよそ40dB前後です。この数値は、少し聞こえるけど通常の会話は十分にできるくらいの大きさ。別室から聞こえるとかなり大きく感じると言われていますが、キッチンやリビングではあまり気にならない程度です。
ほかの家電との運転音と比べてみましょう。
- 洗濯機:約64~72dB
- 掃除機:約60~76dB
- 換気扇:約42~58dB
- エアコン:約41~59dB
- 温風ヒーター:約44~56dB
※参照元:音についての基礎知識|東京都環境局(2024年2月時点)
ミーレもボッシュも、洗濯機や掃除機よりはとても静かだということがわかりますね。
洗浄時間
洗浄のスイッチを押し、終了するまでの時間。庫内の中身をセンサーで検知するため、毎回の汚れや量が変わるのでメーカーだけじゃなくコースによっても大きな違いがあります。
ここでは、水量・消費電力が節約できる「エコモード」を比べてみましょう。
- ミーレ:約3時間40分(給湯)(水量8.4ℓ 電力0.29kWh)
- ボッシュ:約3時間55分(水量9.5ℓ、電力0.9kWh)
洗浄時間は、ボッシュがミーレよりも15分程度長くなります。ミーレの消費電力は給湯管に接続することで0.29kWhと大幅に削減されます。給水管に接続している場合はボッシュと同程度の省エネ力といえるのではないでしょうか。
乾燥方法
食器を洗浄したあと、完璧に乾燥させる方法。日本製は温風を利用するのに対し、海外製の多くは洗浄をしたときの温水の温度を使うのが一般的です。これを「余熱乾燥」といい、ミーレとボッシュも同様の乾燥方法。ただし、以下のような違いがあります。
- ミーレ:ターボサーミック乾燥+センサードライ
- ボッシュ:ゼオライト・ドライ
ミーレの循環ターボサーミック乾燥は、庫外の空気を取り込み、庫内の空気を凝縮させる機能。センサードライで、食器量に関係なく効率よく理想的な乾き具合に仕上げます。
ボッシュの「ゼオライト・ドライ」は、湿気を吸着すると熱を発生する鉱物「ゼオライト」を利用した乾燥方法。特許を取得しており、洗浄をするときは庫内温度を高め、乾燥するときは食器や庫内の湿気を吸収して熱を発しながら食器をすばやく乾かします。
ミーレは、キッチンの空気を利用。ボッシュは、洗浄時の熱気を利用すると考えるとわかりやすいですね。寒い冬、自宅に不在のときや夜中に洗浄するならボッシュのほうが乾燥の仕上がりが良いかもしれません。
プログラム終了後
すべてのプログラムが終了すると、ミーレとボッシュには以下のような違いがあります。
- ミーレ:自動的にドアが開く
- ボッシュ:ドアが開かない
ミーレは、乾燥の仕上がりをさらに高めるため自動的にドアが開きます。AutoOpen(オートオープン)乾燥といい、特許を取得している独自の機能です。
一方、ボッシュはゼオライトの余熱を利用するためドアが開きません。こちらもさらに乾燥の仕上がりを高めるために必要な機能です。
自動的にドアが開くミーレには、庫内の水蒸気が漏れて「部屋が暑くなりそう」「湿度が高くなりそう」という心配の声も。
ユーザーである私の実体験として、暑い夏も空気が乾燥しやすい寒い冬も、特に気になることはありませんでしたよ◎
【ボッシュ編】まとめ
高い洗浄力と庫内の中身を検知するセンサー付きで、食器の量が多くても少なくてもキレイに仕上げてくれるミーレとボッシュのビルトイン食洗機。
細かいデータの差こそあれ、どちらも高機能で環境に配慮した製品です。ミーレを給湯管に接続することができれば、省エネにかなり大きな効果があることがわかりました。
今回ご紹介した比較結果を参考に、ご自身が重視したいことに優れているものを選んでくださいね。
NOKKIショールームではミーレ・ボッシュ・ガゲナウ・ASKO・bekoの食洗機やビルトインオーブンなどの設備機器、オリジナルのオーダーキッチンを体験していただけます。
百聞は一見に如かず!ぜひご来場くださいませ。
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NOKKI(ノッキ)は、『キッチンからはじめる住まいづくり』をテーマに、2023年11月に福井県森田地区にオープンしました。
従来の間取り先行型の家づくりではなく、キッチンから始まる「暮らし方」を体験できます。
幸福度No.1と言われる北欧基準の幸せな暮らし方を、お客様にご提案いたします。
「キッチンからはじめる住まいづくり」にふさわしい、延べ床面積2000㎡の日本最大級の輸入キッチン機器を体験いただけるショールームです。
またウェルビーイングをコンセプトとした8つのエリアや、実際にお客様が暮らしを想像できるモデルルームを3つご用意しております。
日本一の幸福度といわれる福井で、全国の建築デザイナーやインテリアコーディネーター、収納アドバイザーなどトッププロ達とお客様とをマッチングし、専門家と一緒に理想の住まいづくりをサポートいたします。
ぜひ一度お越しください!
北欧キッチン&インテリア スタジオ NOKKI(ノッキ)
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