北欧キッチン&インテリア スタジオ NOKKI(ノッキ)の小坪です。
数年前に行った我が家のリノベーション、1番の目玉と言っても過言ではない設備。それがミーレの食洗機です!
これまで備え付けの国産食洗機に抱いていた不満「セットしにくい・容量が少ない・結局フライパンや鍋は手洗い」を鮮やかに解決してくれた、大容量のフロントオープン型。当時は入荷未定となっており、実に半年以上待ち焦がれました。設置されたその日から食器洗いの負担は大幅に減少し、毎年冬に悩まされていた手荒れ(主婦湿疹)からも解放されたのです。
これを使ったら、もう以前には戻れません…!
私の選んだキッチンに入れられる海外製食洗機はミーレのみで、それ以外の選択肢はありませんでしたが、リサーチする中で気になったのはボッシュ。どうやら独自の乾燥機能があるらしいと聞き、羨ましい気持ちになったものです。
ここでは、「ミーレとボッシュはどっちがいい?」と気になるあなたへ、「洗浄機能編」としてそれぞれの違いをご紹介。
実際に触って確かめる方法もお届けします!
ミーレとボッシュはどちらもドイツ製のビルトイン食器洗い機
Miele(ミーレ)は、1899年にドイツで誕生したプレミアム家電ブランド。創業者の2人が「Immer Besser(常により良いものを)」を製品に刻み、今も大切なブランド理念として掲げられ忠実に守られています。
100年以上の歴史を重ねるミーレの製品は、品質が高く信頼性も抜群。使用テストは「期間20年」を想定して実施されています。
食器洗い機を含め、洗濯機・乾燥機・オーブンなどさまざまな家電に最新のテクノロジーを採用。分野を超えた「史上最高のブランド」として、性能・便利さ・デザイン・環境への配慮について大きな期待が寄せられています。
一方、BOSCH(ボッシュ)も長く愛され続けるドイツ製の食器洗い機。1886年にボッシュ・グループが誕生し、世界トップクラスの自動車機器サプライヤーとして成長を続け、1933年に家電市場へ進出しています。
現在は、ヨーロッパでの大型家電売上No.1に輝き、世界47カ国で愛されるように。食器洗い機についても、1964年に発売されてから販売台数が世界No.1となっています。
ミーレもボッシュも、キッチンカウンターの中に組み込んで設置する「ビルトイン型」の食洗機。卓上型よりも導入のハードルが高く感じますが、容量が大きくキッチンそのものがすっきり美しくなるのが魅力です。
※参照元:ミーレ・ジャパン株式会社(2024年2月時点)
※参照元:Bosch家電サイト|株式会社G-Place(2024年2月時点)
違いを知って暮らしに役立つ食洗機を使おう
工業大国のドイツは、製品をデザインする中心的な存在。現代の「システムキッチン」を作り、普及させたのもドイツのキッチンメーカーだそうです。
キッチンと合わせて使うビルトイン食洗機も、国内シェアNo.1のミーレと世界シェアNo.1のボッシュは双方がドイツ製。日本国内でも近年急速に注目が集まり、
「新しいキッチンには絶対に海外製食洗機を入れたい!」
という方は少なくありません。
ただ、その食洗機が本当にあなたのライフスタイルにぴったりなのか、簡単には決められませんよね。運転終了後にドアが開いたり好みの色がなかったりなど、それぞれにメリットやデメリットがあります。
「どっちがいいの?」
このお悩みを解決するためにも、違いを知ってご自身に合うものを選んでいきましょう!
ミーレとボッシュの違い【洗浄機能編】
今回比較する機種は、どちらも幅45cm。毎食後に食器を洗う日本向けのコンパクトサイズで、今のシステムキッチンにも組み込みやすいタイプです。
ミーレ:G 5644 SCi-SL(W450)
ボッシュ:SPI6ZDS006(W450)
では、まずはじめに食洗機を選ぶうえで重要視したい「洗浄機能」について違いを見ていきましょう!
- 洗浄力
- 運転音
- 洗浄時間
- 乾燥方法
- プログラム終了後
あなたが使うシーンをイメージしながら、どちらがいいかを考えてみてくださいね。
比較結果
ミーレ | ボッシュ | |
洗浄力 | ⚪︎ | ⚪︎ |
運転音 | 45dB | 44dB |
洗浄時間 | 3時間30分 | 3時間46分 |
乾燥方法 | 外の空気を利用 | 洗浄時の発熱を利用 |
プログラム終了後 | ドアが開く | ドアが開かない |
洗浄力
ミーレの洗浄は、とても少ない水量(6L)と電力量(0.76kWh)が特徴。独自の給水システムと効率の高いフィルターシステムが備わっており、水を節約しながら食器などを洗い上げます。
食器などを傷めないように、センサーによって庫内の量を確認し最適な水量・電力量に自動調節。
「QuickPowerWash (クイックパワーウォッシュ) 」という運転プログラムと、2〜3分ですばやく溶ける専用のタブレット洗剤「UltraTabs All in 1」が組み合わさり、短いすすぎ時間で高い洗浄性能を発揮します。
ボッシュの洗浄は、予洗いなしでしっかり洗えるパワフルさが特徴。食べ残しがあっても、サッと払ってそのまま入れるだけで、ソースやケチャップなどの落ちにくい汚れを落とします。
タイマー付き(1時間単位、24時間まで)なので、設定した時間に洗浄をスタートすることも可能。万が一、運転中にドアを開けてしまったときは自動で運転が停止する安心機能もついています。
洗浄コースの比較を表にまとめました。
コースの内容 | ミーレ | ボッシュ |
エコモード | ⚪︎ | ⚪︎ |
強い汚れに集中 | ⚪︎ | ⚪︎ |
時間を短縮 | ⚪︎ | ⚪︎ |
割れ・傷つきやすいもの向け | ⚪︎ | ⚪︎ |
すすぎのみ | × | ⚪︎ |
タイマー設定 | ⚪︎ | ⚪︎ |
庫内洗浄 | ⚪︎ | ⚪︎ |
どちらも機能性が高いので優秀ですね!ワイングラスなどの薄い食器のときは優しく洗ったり、こびりついた汚れに集中したり。センサーがついており、コースを選んで洗浄のスイッチを押せば、自動的に洗い上げてくれるのはとても頼りになるのではないでしょうか。
運転音
洗浄中の運転音は、dB(デシベル)という単位で表します。洗浄中、あまりにもうるさいとリビングのテレビの音が聞こえなかったり会話がしにくかったりして困りますよね。
- ミーレ:45dB
- ボッシュ:44dB
この数値は、少し聞こえるけど通常の会話は十分にできるくらいの大きさ。別室から聞こえるとかなり大きく感じると言われていますが、キッチンやリビングではあまり気にならない程度です。
ほかの家電との運転音と比べてみましょう。
- 洗濯機:約64~72dB
- 掃除機:約60~76dB
- 換気扇:約42~58dB
- エアコン:約41~59dB
- 温風ヒーター:約44~56dB
※参照元:音についての基礎知識|東京都環境局(2024年2月時点)
ミーレもボッシュも、洗濯機や掃除機よりかなり静かだということがわかりますね。
洗浄時間
洗浄のスイッチを押し、終了するまでの時間。毎回の汚れや量によっても、またコースによっても大きな違いがあります。
ここでは、水量・消費電力が節約できる「エコモード」を比べてみましょう。
- ミーレ:3時間30分(水量9.5ℓ、電力0.7kWh)
- ボッシュ:3時間46分(給湯)(水量8.0ℓ 電力0.35kWh)
洗浄時間は、ボッシュがミーレよりも16分長くなります。ただ、水量や電力量はミーレが多め。ボッシュは省エネ力が高いといえるのではないでしょうか。
乾燥方法
食器を洗浄したあと、完璧に乾燥させる方法。日本製は温風を利用するのに対し、海外製の多くは洗浄をしたときの温水の温度を使うのが一般的です。これを「余熱乾燥」といい、ミーレとボッシュも同様の乾燥方法。ただし、以下のような違いがあります。
- ミーレ:ターボサーミック乾燥+センサードライ
- ボッシュ:ゼオライト・ドライ
ミーレの循環ターボサーミック乾燥は、庫外の空気を取り込み、庫内の空気を凝縮させる機能。センサードライで、食器量に関係なく効率よく理想的な乾き具合に仕上げます。
ボッシュの「ゼオライト・ドライ」は、湿気を吸着すると熱を発生する鉱物「ゼオライト」を利用した乾燥方法。特許を取得しており、洗浄をするときは庫内温度を高め、乾燥するときは食器や庫内の湿気を吸収して熱を発しながら食器をすばやく乾かします。
ミーレは、キッチンの空気を利用。ボッシュは、洗浄時の熱気を利用すると考えるとわかりやすいですね。寒い冬、自宅に不在のときや夜中に洗浄するならボッシュのほうが乾燥の仕上がりが良いかもしれません。
プログラム終了後
すべてのプログラムが終了したとき、ミーレとボッシュには以下のような違いがあります。
- ミーレ:自動的にドアが開く
- ボッシュ:ドアが開かない
ミーレは、乾燥の仕上がりをさらに高めるため自動的にドアが開きます。AutoOpen(オートオープン)乾燥といい、特許を取得している独自の機能です。
一方、ボッシュはゼオライトの余熱を利用するためドアが開きません。こちらもさらに乾燥の仕上がりを高めるために必要な機能です。
自動的にドアが開くミーレには、庫内の水蒸気が漏れて「部屋が暑くなりそう」「湿度が高くなりそう」という心配の声も。
ユーザーである私の実体験としては、暑い夏も空気が乾燥しやすい寒い冬も、特に気になることはありませんでしたよ◎
【洗浄機能編】まとめ
高い洗浄力と庫内の中身を検知するセンサー付きで、食器の量が多くても少なくてもキレイに仕上げてくれるミーレとボッシュのビルトイン食洗機。
今回ご紹介した比較結果を参考に、ご自身が重視したいことに対して優れているものを選んでくださいね。
「いろいろ迷って決められない!」
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NOKKI(ノッキ)は、『キッチンからはじめる住まいづくり』をテーマに、2023年11月に福井県森田地区にオープンしました。
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